ヒグチトモミの「食う!」

限りなく杉並に近い中野区在住、白いシャツの店レタルの店主ヒグチトモミさんがシャツとは関係なしにひたすらに食べたり飲んだり料理したりしたのを記録するブログ。「OL二人旅」の元OLの方、「肉食女子部」部長。

実家の中華厨房しのあ

とても混み入った話なので、事実から並べたいのだけど、まず私の実家は中華料理屋である。

 

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中華厨房しのあ

 

しのあ
011-790-8933
北海道札幌市東区北7条東3-28
http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010202/1043382/

 

続いて、今回の帰省は中学来の親友の結婚式(2016年7月2日)である。

 

そして「OL2人旅」の相方、東京での親友うめちゃんは7月1日に札幌にやってきた。

 

うめちゃんもその結婚式に出るからである。

 

ちなみにうめちゃんは中学来の友人ではない。ここ1年くらいの仲。

 

うめちゃんはよく札幌に旅行に来るのだけど、その時はうちに泊まることになっている、私がいなくても(笑)。

 

そして、実家の中華料理屋に行くのがお決まりである。

 

うめちゃんとうちの家族の関係は、あまりにも自然過ぎて一般的に不可解なところがある…。

 

よくわからぬ御託を並べたのだけど、とにかく実家の中華料理屋しのあで7月1日の夜、うめちゃんとごはんを食べた、これが事実だ。

 

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父親はホテルで修行を積み、その後サラダニースと菜々という店で働いた経験を持つ。

 

北海道では悪名高い「世界・食の祭典」世界・食の祭典 - Wikipediaのシェフも務めたそう(父には黒歴史かもしれないが)。

 

しのあの前は伏見でシュー・シノアという店をやっていて、たまに東京で札幌から来たという人に聞くと名前を知っていたり、店に行っていた人もいるので、そこそこ有名店なのかもしれない。

 

シューシノア
北海道札幌市中央区伏見2-2-2
http://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010104/1002863/

 

とにかく父親は仕事熱心で研究心が強く、子どもながらにプロの仕事とはここまでやらねばいけないのか、ということを教えてくれた人である。

 

そんな父親が、シュー・シノアはこの先の年齢を考えると店が広過ぎるし、札幌の伏見というちょっと高級住宅街に構えたので、ホテル並みの料理を作ることに苦心していたが、中華厨房しのあは立地もあって値段も手頃でラフな雰囲気にしようと努めている。

 

しのあには「寄り道セット¥680」というのがある。

 

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ビール一杯、つまみ2品、揚げたピーナッツ(わざわざ店内で揚げている)というもので、お一人様にはかなりいいセットである。

 

ちなみにビールはクラシック。北海道で飲めるサッポロのビールである。

 

 

 

 

バシッと小麦の味がして、黒ラベルよりマイルドで美味い。

 

今回は秋刀魚の揚げたものとラーメンサラダがついた。

 

秋刀魚は少しクセのある下味がついていたように思う。

 

八角のような、シナモンのような、もしかしたらカレー粉かもしれないが、スパイシーな香りが残る。

 

苦手な人もいるかもしれないが、秋刀魚の臭みが消えるし、ビールに合っていた。紹興酒にもいいだろう。

 

あと、サービスでホタテとイカのフライも出た。酢の入ったタレがサッパリとして良い。

 

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それ以外にはザンギ(北海道の唐揚げ)、牛カルビの豆豉炒め、担々麺を頂く。

 

正直ザンギはシュー・シノア時代の方が美味しかった、というのを父親に伝え忘れた。

 

何かコストの都合上、衣が変わったのかもしれない。あとで聞いてみよう。

 

ザンギに付けられているケチャップのようなものは相変わらず美味しかった。

 

確か、バーボンとかそんなような酒を入れて、ケチャップに深みを出しているはずだ。

 

牛カルビの豆豉炒めは画像を撮り忘れたが、美味しいが私としてはカルビじゃなくて良いのでは?と思った。

 

サガリの方が品が良いだろうが、この立地を考えてのカルビなのかもしれない。

 

そして担々麺。

 

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正直、この担々麺は美味しかった。

 

しのあでは「今月の麺」という月ごとに変わるラーメンメニューがある。

 

「今月の麺」は実は担々麺ではなく、横浜牛バラカレーラーメンなのだが、以前うめちゃんが遊びに来たときに担々麺が出ていて食べ損ねたらしい。

 

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※こちらは今月麺の横浜牛バラカレーラーメン

 

食べ損ねたことを悔やんだら「今度来た時に作ってあげるよ」という話だったそうだ。

 

他にも担々麺にハマったお客様がいて、

特別に出すこともあるそう。

 

私は担々麺があんまり好きじゃないので「正直担々麺かー」と思っていた。

 

担々麺が人気という店でも、醤油ラーメンに胡麻ペーストを入れただけのような、乳化されていないスープを出すところが多く、担々麺を美味しいと思ったことがなかった。

 

付け合わせのひき肉も、塊肉を食べないと肉を食べた気がしない、という貧乏臭い根性のためか、あまり好きじゃなかった。

 

しかし、しのあの担々麺はとにかく胡麻の量が多く、完全に乳化されている。

 

濃さのイメージはベジポタつけ麺のようだった。

 

その上にひき肉がさらに濃厚さを出し、箸休めのような気持ちになる小松菜が乗っていた。

 

あと、砕いたピーナッツ、これが香ばしくて良かった。

 

うーん、悔しい。

 

娘たるもの、父親の料理を美味いと思いつつ、手放しには美味しいと言えないのだけど、これは美味しい。

 

どうぞ中華厨房しのあに行ったら「ヒグチトモミさんのブログを見たんですが、担々麺作れますか?」と聞いて頂きたい。

 

ちなみにそれ以外のメニューでオススメは、あんかけ焼きそば、ネギラーメン、春巻き、カニ玉、酢豚かな。

 

点心系もオススメ。

 

寄り道セットとラーメン一杯というのも良いでしょう。

 

手前味噌ですが、中華厨房しのあ、どうぞご贔屓のほどに。